風の丘を越えて/西便制(ソピョンジェ)

By | 2015年5月12日

25th-seophyeonje

西便制1993年/113分/韓国語/配給:テフン映画社(韓国)韓国文化院

風の丘を越えて/西便制(ソピョンジェ)

監督 イム・グォンテク
脚本 キム・ミョンゴン
出演 キム・ミョンゴン キム・ギュチョル オ・ジョンヘ

1993年 第1回上海国際映画祭 最優秀監督賞、最優秀主演女優賞
1993年 青龍賞 最優秀作品賞、男優主演賞、男優助演賞、女子新人賞、撮影賞、最多観客賞 

1940年代から1960年代、舞台は激動の時代の朝鮮半島、全羅道。伝統芸能であるパンソリにたずさわる父と姉弟は、血縁ではなく芸で繋がった義理の家族だ。しかし厳し過ぎる父の指導に耐えかねた弟・トンホは逃亡。父は、姉・ソンファを逃がすまいとある行動に出る。成長したトンホは父と姉の消息を追い求めるが……。

「恨(ハン)に埋もれず、恨(ハン)を越えろ」-父のこの言葉は、芸の道を貫くための芸人としての志なのか、それとも人間としてのエゴなのか。想いを唄に乗せるしか術がなくなったソンファが自ら唄う哀切なパンソリの節は、すべての恨(ハン)を突き抜けて見る者の胸に突き刺さる。

ソンファを演じたオ・ジョンヘはパンソリの経験があり、劇中の歌はすべて自ら唄っている。韓国では公開当時、社会的に伝統芸能への関心が高まり、パンソリを習う若い女性も急増、「西便制シンドローム」と呼ばれた。