ここがおすすめ!『イラン式料理本』

By | 2014年5月26日

先週までの寒さも去り、新潟市にも暖かさが戻ってきました。みなさん、風邪などひいていませんか?
本日は、じんわり沁みる美味しいドキュメンタリー作品『イラン式料理本』をご紹介します。

主役はイラン映画界を代表するモハマド・シルワーニ監督を取り巻く7人の女性達。
料理から立ち上ってくるのは、イランの男女・嫁姑・家族の問題。昔のイランと現在との摩擦や、思い出話。
彼女等が語る料理と人生とは? 笑いと涙のスパイスが効いた、胸一杯になる逸品です。

この作品は、シルワーニ監督がキッチンに立つ母や妻・妹・友人の母など身近な女性を淡々と映し撮ったもので、普段はあまり知る機会の無い、イランの一般的家庭が垣間見える、興味深い映像と言えるでしょう。

イラン式料理本(イラン)

結婚したら女性は専業主婦が定番のイラン。何かと似てる?

ドラマは、料理を作り始めてから、食べ終わって片付ける所まで。
柔らかい口調のペルシャ語で、監督が彼女達に語りかけながらスタートします。

料理歴40年のベテラン主婦、時間のやりくりに苦心する現代女性、もう料理はしないと言う100歳を迎えたおばあさん。
料理をしながらカメラの前ではにかみ、「毎日の炊事あるある」を繰り出し、嫁と姑は丁々発止と舌鋒を交えたかと思えば、幾人もの女性が台所を行き来してラマダンの豪華料理を作る様は壮観そのもの。

仕事から帰って来た夫達は、皿を運んで手伝う人がいれば、主婦業について色々と言う人もいて、なんだか我が近所でもよく見る光景だぞと、苦笑いやハラハラの連続です。

古風だが円満な夫婦も、少し心配になってしまう家庭も登場し、映像を見終れば今頃どうしているかと思索せずにはいられません。
この、視聴者が「見知らぬ誰かの人生に立ち会う」感覚は、ドキュメンタリー作品の醍醐味のひとつではないでしょうか。

2011年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で、市民賞とコミュニティシネマ賞を獲得した今作、見ればいつもの食事がグッと味わい深くなること請け合いです。ぜひ、イランの“今と昔”のドラマを劇場でご覧ください。

先日お伝えした、もう一つのドキュメンタリー作品『ホームレス・ワールドカップ』もよろしく!
サッカー好きの方はもちろん、新しい事に挑戦したい人におすすめです!

丸井南瓜